新型コロナウイルスによって新入社員研修を中止にしている企業も少なくありません。こちらでは新入社員研修の核となる「マインドセット」についてお伝えします。マインドは「心」と直訳しますが、「マインドセット」とはこれまでの経験や教育、先入観から作られる思考パターンや固定化された考え方の事です。この「マインドセット」がポジティブであるかどうかでビジネスマンとしての運命が決まると言っても過言ではありません。
新入社員のマインドセット
入社してから3か月間は仕事内容よりも「マインドセット」に時間を注いでほしいと思います。「何をさせるか」よりも「どうしてそれをするのか、それをするとどうなっていくのか」という、自分の仕事が会社にどういう影響を与え、会社がどのような存在価値を生むのかという根本的な部分を理解することです。「どうすれば自分を保つことができるのか」というネガティブなマインドセットではなく「どうすれば会社はもっと良くなるのか」というポジティブなマインドセットが必要です。
このマインドセットに失敗し、ネガティブな状態で仕事を覚え、仕事に慣れてくると自分の範囲外の仕事、積極的な提案をしない「指示待ち人間」ができあがります。「うちの会社は指示待ち人間が多くて主体性の持った人間がいない。」という経営者も多く聞きます。主体性は入社する前から培われている可能性も高いものではありますが、入社した企業でそれを求められていなければ衰えていきます。「ある程度仕事を覚えたら意見したり改善提案もしてくるだろう」なんて甘いことを考えていてはいけません。その意見を採用するしないは別として、新人も意見しやすく、意見を歓迎する会議や職場環境作りは組織の活性化だけでなく、将来の人材育成への投資にもつながります。
マインドセットしよう
仕事内容は覚えるスピードに個人差はあるものの、いずれはできるようになります。なぜなら入社するまでの人生で「新しいことのやり方を覚えて実行する」というプロセスは何度もやってきたからです。しかし仕事をするのは初めてなので「仕事をするマインドセット」は自然には身につきません。真っ白なままです。この真っ白な状態にどのようなマインドセットをするかは完全に企業努力です。働きかけなければ自分で勝手に描きます。基本的には影響力のある・共感する・楽できる先輩社員の考え方を真似て描きます。これらはネガティブなマインドセットになる傾向がありす。一度描かれたマインドセットは簡単には修正ができません。どれだけ仕事を覚え、実力があってもマインドが企業の考える方向とずれていると周囲への悪影響によって「人材」も「人財」ではなく「人罪」となりえます。
企業が成長するポジティブなマインドセットを全社員にしようと思うと浸透させるのは非常に時間がかかります。なかなか浸透せずに諦めてしまうことがほとんどです。痛みが伴うかもしれません。何とかして企業を成長させるためにもしつこく試行錯誤してみてください。新入社員でも中途社員でも新しい人が入ってくるという事はそういったことを考え直し、改革を実行するキッカケと捉えてください。
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